老老介護・認認介護の問題は?原因やその予防策について解説します。

監修:森田 進
2024年03月11日
老老介護・認認介護の問題は?原因やその予防策について解説します。
目 次

老老介護とは

老老介護は、介護の受け手である高齢者と介護を行う高齢者の両方が高齢である介護の形態を指します。
多くの場合、配偶者や兄弟姉妹が介護者となり、高齢者同士がお互いに助け合いながら、身体的な介護や移動支援、食事の準備や家事の手伝い、認知機能のサポートや精神的な支援など、日常生活の様々な面での介護や支援を行います。老老介護の特徴は、お互いの健康状態や身体能力の変化に応じて、介護の役割が逆転することもある点です。つまり、元々介護を受ける側であった高齢者が介護者としての役割を果たす場合もあります。

老老介護では、介護する側も高齢であるため、自身の健康や身体能力の低下、認知機能の衰えなどにより、介護に対する負担が増大することがあります。高齢者の介護では、通常の介護に比べて体力の消耗が激しくなり、各作業ににかかる時間が長くなることが多く、それによって外出や趣味の時間が取れなくなり、社会との接点が希薄になる可能性もあります。この状況は、介護する側の体力と精神力を大幅に削ってしまう可能性があり、介護疲れによって介護する側も倒れてしまう「共倒れ」となるリスクが高く、近年社会問題となっています。

認認介護とは

認認介護は、高齢者のうち、お互いが認知症の患者でありながら、一方が他方を介護する形態を指します。この介護形態では、両者が認知症による認知機能の低下に影響を受けながらも、お互いに支え合いながら生活しています。その中で、認知症による記憶力の低下や判断力の低下などにより、日常生活の中での意思決定や行動が困難になる事があります。

日本国内では高齢化に伴い認知症患者の数が増加傾向にあり、また、厚生労働省が公表する「国民生活基礎調査(2019年)」によれば、介護が必要となった原因の第1位は認知症(17.6%)となっており、認知症を理由に介護を始める家庭が非常に多いことがわかります。その中でも、家族が遠方に住んでいる場合や、経済的に困窮している場合など、さまざまな理由により、家族や介護施設からのサポートを受けられない状況では、介護が必要なもの同士で生活することになり、認認介護が始まってしまうことになります。このような介護形態は、当事者同士は勿論、周囲の理解と協力が必要であり、地域や専門家の支援を受けながら、より良い生活環境を築いていくことが重要となります。

老老介護・認認介護の問題点

老老介護や認認介護には、多くの問題点が存在します。ここからは、これらの問題点を掘り下げ、その背景を考察していきます。

身体的負担が大きい

老老介護や認認介護における問題点の一つに、介護者が受ける身体的負担が大きい事が挙げられます。高齢者同士がお互いを介護する場合、お互いの身体的状況や健康状態が悪化することで、介護の負担が増加し、身体的な負担が大きくなってしまう危険性があります。

高齢者同士がお互いを移動支援する場合、移動や身の回りの世話など、体力や筋力を必要とする作業が多くなります。また、認知症を持つ高齢者同士の場合、認知機能の低下や行動の問題により、介護者が対応する際に身体的な負担が増えます。例えば、認知症の高齢者が暴力的な行動を示す場合、介護者がその行動に対処することで身体的な負担がかかることがあります。

また、高齢者同士がお互いを介護する場合、お互いの健康状態や能力によって、介護の負担が偏ることがあります。身体的負担が大きいと、介護者の健康状態に影響を及ぼすリスクが高まります。介護者が疲労やストレスによって健康を損なうことで、介護の質や安全性が低下する可能性があります。介護者自身が健康を守ることが困難になると、介護活動の継続が難しくなる場合もあります。

このような問題点を解決するためには、介護者の身体的負担を軽減する支援が必要です。具体的には、適切な介護用具の利用や介護技術の習得、介護者の健康管理やストレス対処の支援などが重要です。それには、地域の支援ネットワークや専門家のサポートを活用することで、介護者が身体的負担を軽減し、安心して介護活動を行える環境を整備することが求められます。

社会的繋がりが減ってしまう

老老介護や認認介護では、社会的繋がりが少なくなる可能性があります。高齢者同士がお互いを介護する場合、介護作業に時間がかかる事が多く、外部との交流や社会参加が制限され、社会的繋がりが希薄化してしまう可能性があります。また、介護者同士がお互いに依存してしまい、他者との交流や外部の支援を求める機会が減り、孤立感や閉じた環境に陥るケースも少なくありません。

さらに、認知症を持つ高齢者同士の場合、認知機能の低下や行動の問題が相互に影響し合うことで、外部との交流がより難しくなることがあります。認知症によるコミュニケーションの困難や、社会的な場面での行動問題によって、外部との関わりが減少し、社会的繋がりが失われるリスクが高まります。

介護を受ける高齢者同士が社会的繋がりを失うことは、心身の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。社会的孤立や孤独感は、うつ病や身体的な健康問題のリスクを増加させることが知られており、高齢者の生活の質や健康状態に影響を与える大きな要因となります。

介護に時間がかかる

老老介護や認認介護の状況では、通常に比べて介護に時間がかかるという問題もあります。高齢者同士での介護は、介護技術が不十分であり、効率的な介護が難しいことが多く、身体的な介護はもちろんのこと、日常生活の基本的な活動を支援するためにも、通常よりも多くの時間を要することになります。

例えば、移動や入浴、食事の介助などは、体を持ち上げる、動かすなど、筋力と体力を要する作業が多く、介護者が高齢であるために、体力や筋力の問題から、通常よりも時間がかかってしまう場合があります。このような介護状況では、介護を受ける側だけでなく、提供する側にも大きな負担をもたらし、長時間の肉体労働によって体調を崩したり、怪我や炎症を引き起こす可能性もあります。また、介護者自身が持病を抱えているケースも少なくなく、そのような状況では、一つの介護作業に多大な時間を割かざるを得ない事になります。

事故につながりやすい

老老介護や認認介護における大きな問題の一つは、介護中の事故発生率が高くなることです。高齢者が互いの世話をする際、体の衰えや歩行の不安定さにより、転倒などの事故を招きやすくします。特に認知症のある人同士での介護は、判断力や自己管理能力の低下により、危険行動や方向感覚の喪失が事故に繋がりがちです。

また、コミュニケーションの誤解や混乱が原因で、間違った介護の実施による事故も起きやすいです。認知症のある人たちの間では、お互いの状態を正しく把握しにくく、その結果として誤った対応が行われることがあります。

さらに、介護に関する適切な技術や知識の不足も、事故を引き起こす要因となります。正しい介護方法を知らないと、日々のケアや移動の支援時に事故を起こすリスクが増加します。これは認知症のある高齢者において特に顕著で、適切なケアが求められる状況で技術や知識が不足していると、さらに事故が起こりやすくなります。

精神的負担が大きい

老老介護や認認介護の状況では、介護者が経験する心理的なストレスが顕著な問題です。互いに高齢の者同士での介護は、特に病気や認知症の進行に伴い、精神的な重圧が増加します。認知症を抱える高齢者が介護する場合、認知能力の衰えや行動上の問題が、介護責任を一層重くします。場合によっては、不可解な行動や暴力に直面し、これが介護者のストレスや心の痛みにつながります。

さらに、介護する双方の間での感情的な衝突や、コミュニケーションの難しさも、心理的な負担を増やす要因となります。互いにストレスを抱えることで感情的になりやすく、これが対立やトラブルを引き起こすこともあります。また、感情やプレッシャーを適切に伝えることができないと、さらなるコミュニケーションの障害が生じ、心理的な負担が深まります。

このような状況は、介護者の精神的健康を脅かし、慢性的なストレス、うつ病、不眠症といった問題を引き起こすリスクを高めます。また、十分な休息やセルフケアが難しいため、身体の健康や生活の質への悪影響も心配されます。

老老介護・認認介護が起っている原因

老老介護や認認介護の増加にはいくつかの理由がありますが、ここではその主要な原因を挙げていきます。

平均寿命の伸びと健康寿命の差

老老介護や認認介護の問題点の一つは、平均寿命の伸びと健康寿命の差に関連しています。近年、先進国を含めて平均寿命が延びる一方で、健康寿命(健康な状態で自立して生活できる期間)と実際の寿命との間に差が生じています。日本の平均寿命は世界でも高い水準にありますが、この差は大きな問題となっています。 平均寿命の延びは医療技術の進歩や健康管理の改善によるものであり、高齢者の人口が増える一因となっています。しかし、平均寿命が伸びても、その期間全てを健康で過ごせるわけではなく、介護が必要な状態が長く続くことがあります。現状、健康寿命の伸びは平均寿命の伸びに比べて十分ではなく、高齢化に伴って慢性疾患や認知症などの慢性疾患の割合が増え、高齢者が健康な状態を維持することが難しくなっています。 この健康寿命と実際の寿命との差は、老老介護や認認介護の問題を引き起こす大きな原因の一つとなっています。健康寿命が短い状況で高齢者同士がお互いを介護しあう場合、介護の負担が増加し、介護者の健康状態や生活の質が悪化する可能性があります。また、認知症などの認知機能の低下が進行する場合、介護の難易度が高まり、介護者の負担が増すことも考えられます。

生活スタイルの変化

近年、先進国を含めた多くの地域で、高齢者の生活スタイルが変化しています。これは、社会や経済の発展、技術の進歩、家族構造の変化などによるものです。まず、高齢者の生活スタイルが変化する一因として、都市化や産業化が挙げられます。

現在の日本では、都市部への人口集中や、都市部のサラリーマン化による職住分離の進展などにより、地方からの人口流出が進んでいます。都市化が進むと人口が都市部に集中し、働き手である若者層が地方を離れ、高齢者のみが残る構図が加速してしまう可能性があります。また、産業化も同様に、産業の中心が都市部に集中する事で、地方での就職が難しく、実家を離れて働く人が増加します。都市化や産業化により、高齢者が地域社会から孤立する可能性が高まり、家族の支援を受けにくくなる傾向があります。

また、家族構造の変化も老老介護や認認介護の原因の一つとなっています。核家族化が進行し、親世代と子世代が別々に暮らすことが一般的になると、子世代からの支援を受ける事が難しくなってしまいます。特にお互いが遠方で生活している場合、仕事や生活の都合上、日常的な支援に加え緊急時の対応も難しく、高齢者同士での介護が増えてしまう事になります。

金銭的な余裕がない

老老介護や認認介護が起っている原因の中で、金銭的な余裕の不足があります。高齢者自身が十分な年金や貯蓄を持っておらず、十分な経済的支援を受けられない場合、老老介護や認認介護を選択せざるを得ない状況が生じてしまいやすくなります。

介護サービスの利用、医療費、日常の介護に必要な物品の購入など、介護には多額の費用がかかります。介護を必要とする高齢者が経済的な理由で十分な介護サービスを利用することができず、かつ家族に負担をかけたくないという場合、高齢者同士がお互いを介護することを選ぶ他ありません。介護サービスを利用するのが困難な地域や、介護サービスの費用が高額である場合も同じです。特に、長期にわたる介護が必要な場合、この経済的負担はさらに大きくなり、介護生活の途中から、老老介護や認認介護を選択しなければならないけーしも少なくありません。

介護保険制度の問題

介護保険制度は高齢者や要介護者の負担を軽減するための重要な枠組みですが、その運用にはいくつかの課題が見られます。

高齢者の増加や介護サービスの需要増加に伴い、介護保険制度の負担が増大しています。これにより、介護サービスの質や量の確保が難しくなり、介護を必要とする高齢者やその家族が介護サービスを受けられないという問題が生じています。また、介護保険制度の対象となる要介護者の基準や評価方法には主観的な要素が多く、公平性や客観性に欠けるとの指摘があります。

また、介護保険制度が対応するサービスの種類や量が不十分であると感じる高齢者や介護者も少なくありません。介護サービスの充実や多様化が求められる中、介護保険制度の改善が必要とされています。さらに、介護保険制度の運用において、介護サービスの提供者や利用者の間での情報格差や不透明性も問題となっています。利用者やその家族が制度の詳細を理解し、適切なサービスを利用することが困難な場合も多く、これらの課題は、介護が必要な人々にとって、サービスの利用しやすさやサポートの質の向上を妨げる要因となっています。

老老介護・認認介護を予防するには

老老介護や認認介護には予防的なアプローチが重要です。介護者と介護を受ける側の生活の質を向上させ、老老介護や認認介護のリスクを軽減する為の施策を紹介していきます。

家族とコミュニケーションをとり相談する

老老介護や認認介護には、家族とのコミュニケーションが助けになります。家族と定期的にコミュニケーションを取り、将来の介護や健康に関する不安や希望を共有することで、問題を早期に察知し、適切な対策を講じることができます。介護は決して一人で背負うべき負担ではありません。1人で抱え込まず、まずは家族とのコミュニケーションを通じて、健康状態や生活習慣について話し合うことが大切です。

老老介護や認認介護の予防策として、まずは定期的な家族会議を設けることが有効です。これにより、家族全員が介護に対する理解を深め、必要なサポートやリソースの分担を明確にすることができます。また、感情的なサポートを提供し合うことで、介護を取り巻く不確実性に対するストレスを軽減できます。
また、将来の介護に関する希望やプランを家族と共有しておくことも大切です。

同時に、介護の実務に関する情報共有も重要です。介護に関する知識やサービスの情報を家族で共有し、必要な支援やサポートを受けるための準備を行うことで、介護の負担を軽減し、介護者のストレスを軽減することができます。また、家族外の支援ネットワークや専門家からのアドバイスを求めることも、有益な情報を得るための良い方法です。また、介護を行う上での健康に関する懸念や不安がある場合、それらを事前に家族に相談することで、健康管理や疾患の早期発見につながります。

家族とのコミュニケーションを通じて、介護のリスクや課題を共有し、共同で対策を立てることで、老老介護や認認介護を予防することができます。家族が一体となって問題に取り組むことで、高齢者や介護者の健康と幸福を守り、より良い生活の実現を図ります。

健康的な生活をし健康寿命を伸ばす

老老介護や認認介護を予防するためには、健康的な生活を送り、健康寿命を延ばすことが重要です。健康的な生活習慣を身につけることは、認知症や身体機能の低下などを予防し、高齢期の健康を維持する上で非常に有効です。まず、バランスの取れた食事や適度な運動、十分な睡眠を確保することを心がけましょう。特に、日常の運動は、高齢者における転倒リスクの低減、筋力の維持、心臓病や糖尿病などの慢性疾患の予防に効果的です。栄養バランスの良い食事を摂取し、適度な運動を行うことで、心身の健康を維持することができます。

ストレスを適切に管理し、しっかりと休息をとることは、ストレス関連の健康問題を減らすのに役立ちます。また、喫煙をやめたり、アルコールを控えめにすることも、生活習慣病を防ぐ上で有効です。タバコや過度な飲酒は心臓病やがんの危険を高めるだけでなく、認知症や身体機能衰えるリスクをも上げることが分かっています。健康な生活を心がけることで、高齢になっても健康を保つことができます。

また、定期的な健康診断や医師の診察を受けることも、病気の早期発見と治療、リスクの把握と予防には不可欠です。健康な生活習慣を若いうちから維持することは、老後の自立した生活を支え、老老介護や認認介護の発生を抑える鍵となります。これらの行動を積極的に取り入れることで、豊かで健康的な高齢期を迎えることができるでしょう。

事前に介護サービスを検討しておく

老老介護や認認介護の重圧を軽くするためには、早期からの介護サービスの検討が不可欠です。高齢者やその家族が介護の必要性を理解し、将来に備えて適切な介護サービスを事前に調べておくことで、介護が必要となった際に適切な対応ができるようになります。

検討の際には、介護サービスの種類や提供内容を把握し、自分や家族の要望に合わせたサービスを見つけることが重要です。介護サービスには、在宅介護、デイサービス、ショートステイ、介護施設の入居など、多岐にわたる選択肢があります。それぞれのサービスの特徴を理解し、利用者の状態や家族の状況に合わせた最適なサービスを選択することが重要です。また、介護保険制度の利用方法や、地域の支援サービスについての知識も、有効な介護計画を立てる上で欠かせません。介護保険や地元の介護サポートに関する情報を集め、自身の状況にマッチしたサービス選びをすることで、介護の負担を減らし、生活の質を高めることができます。

また、介護サービス利用についての相談やガイダンスを受けることも大切です。地域の介護相談所や支援センターに相談することで、サービスの選び方や利用方法に関する詳細を知ることができ、介護に関する心配や疑問を解消し、必要な支援を受けられます。さらに、介護サービスをスムーズに利用開始できるよう、事前に必要な手続きや準備をしておくことが大事です。介護保険の申請やサービスの申込みなど、早めに手続きを済ませておけば、介護が必要になった時に迅速に対応できます。

事前に介護サービスについて検討し、準備を整えることで、突然の介護状況にも臨機応変に対応できるようになります。高齢者本人や家族が安心して日々を送れるように、介護サービスの事前調査と準備は欠かせません。介護が必要になる前にサービスの選定や準備を進めることで、老老介護や認認介護の負担を軽減し、安心して老後を迎えることができるようになります。

老老介護・認認介護の解決策は

老老介護や認認介護に対する解決策を検討する際は、さまざまな角度からのアプローチが必要です。

介護サービスを利用する

老老介護や認認介護における対策の一つとして、介護サービスの活用が効果的です。適切な介護サービスを利用することで、高齢者や認知症患者は必要な支援を受けつつ、安心して過ごせる環境を確保できます。介護サービスを利用する際に最も重要なのは、まず介護サービスの種類を把握し、自分や家族の要望に応じたサービスを選ぶことです。介護保険や地元のサービスに関する情報を集め、自分たちの状況に最適なオプションを選択することで、介護の負担を減らし、生活の質を高めることが可能となります。

介護サービスの利用については、専門機関で相談を受けることも大切です。介護相談窓口や支援センターでアドバイスをもらい、サービスの選択や利用方法の情報を得ることで、介護への懸念を解消し、適したサポートを受ける事ができます。また、サービス利用に必要な手続きや準備を事前にしておくことも重要です。介護保険の申請やサービスの予約など、必要な手続きを先に済ませることで、必要な時に迅速にサービスを受ける事ができます。

介護サービスの積極的な利用で、高齢者や認知症患者は適切なサポートのもと、安心して暮らすことが可能となるのです。

介護施設に入居する

介護施設に入居することで、高齢者や認知症患者は必要な支援を受けながら安心して生活できる環境を整えることができます。介護施設では専門の介護スタッフによる24時間体制のケアを受けられ、医療や介護に関する専門知識を持つスタッフが常駐している施設もあるため、健康管理や日常生活の支援を受け、高齢者や認知症患者の安全と健康を確保することができます。

また、介護施設にはさまざまなサービスが提供されており、高齢者や認知症患者のニーズに応じた支援を受けることができます。食事や入浴、リハビリテーションなどの日常生活の支援だけでなく、レクリエーションや趣味活動などの社会参加の機会も提供されています。

さらに、介護施設では同じような状況にある他の入居者との関わり合いもでき、共通の経験や関心事を話し合ったりすることで、孤独感や孤立感を軽減し、精神的な健康を支えることになります。勿論、家族や友人のとの交流も持続できますし、社会的な繋がりを維持することが出来る場所と言えます。

地域包括支援センターへ相談する

老老介護や認認介護の負担を減らすために、地域包括支援センターは、高齢者や認知症患者、介護者などがさまざまな相談や支援を受けるための拠点となっており、地域の介護支援を一元的に提供しています。

地域包括支援センターでは、専門の相談員が高齢者や認知症患者、介護者などの相談に応じています。介護や福祉に関する悩みや困りごと、サービスの利用方法などについて、相談員が丁寧に対応し、適切な支援策を提案しています。また、地域の介護サービスや福祉施設に関する情報提供も行っています。

介護サービスの種類や利用方法、サービス提供エリアなどについての情報を提供することで、利用者が自身に合ったサービスを選択し、利用することができます。さらに、地域包括支援センターでは、地域のネットワークを活用した連携支援も行っています。

地域の医療機関や福祉施設、ボランティア団体などと連携し、高齢者や認知症患者、介護者などの支援を円滑に行うことで、地域全体での介護支援体制を強化しています。専門の相談員による丁寧な対応や地域のネットワークを活用した連携支援により、利用者のニーズに合った適切な支援を提供し、地域全体での介護支援体制を強化することができます。

まとめ

介護に関する問題は決して一人で歩むものではありません。互いに支え合い、時には専門家の助けを借りながら、前向きに進んでいくことが大切です。

介護の負担を軽減し、より良い生活を送るためには、家族との深い絆を大切にし、心を開いて相談し合うことから始めましょう。老老介護や認認介護の予防と対策には、個人の努力だけでなく、家族や地域社会、介護サービス提供者との連携が不可欠です。あなた一人ではありません。家族、友人、そして地域社会が支えとなり、一緒にこの道を歩んでいきましょう。

介護に関するお悩みや不安があれば、専門の支援機関や地域の相談窓口を活用することも忘れずに。あなたとあなたの家族が、健やかな毎日を過ごすためのサポートを全力で提供しています。介護に関する問題は長く苦しいものも多いですが、こいつか振り返った時、この時期が家族の絆をより一層深め、お互いを理解し合う貴重な時間であったと感じられますように。

監修:森田 進
株式会社 さくらリバース 人材開発部 兼 事業開発部 部長
   

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