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高齢者が夏でも続けられる! 無理なくウォーキングを続けるための方法

監修:市姫 久春
2025年06月25日
高齢者が夏でも続けられる! 無理なくウォーキングを続けるための方法
ウォーキングは、年齢を問わず体の調子を整える運動として知られています。特に高齢の方にとっては、無理のない範囲で体を動かすことで、関節や筋力の維持、生活機能の低下を防ぐうえでも有効です。
ただし、暑い夏の時期には注意が必要です。無理をすると体調を崩したり、思わぬ事故につながることもあるため、安全に配慮した取り組みが求められます。

この記事では、夏場でもウォーキングを気持ちよく続けるためのポイントや注意点、続けるコツなどをわかりやすくご紹介します。
目 次

ウォーキングの健康促進効果

歩くことで全身の血流が促され、心肺機能や筋力の維持、姿勢の改善など、さまざまな効果が期待できます。とくに高齢者にとっては、転倒予防や生活機能の維持、介護予防の観点からも有効とされています。

また、ウォーキングは自分の体調や生活リズムに合わせて強度を調整しやすいため、無理なく始められる運動としておすすめです。

無理なく続けるための基本ポイント

夏でもウォーキングを無理なく続けるには、気温や体調への配慮はもちろん、ご自身の生活スタイルに合った工夫を取り入れることが大切です。毎日の習慣として無理なく取り入れられるような工夫を積み重ねることで、継続がしやすくなります。

ウォーキングに適切な時間帯を選ぶ

夏場は日差しが強く、気温や湿度が高くなる時間帯を避けることが大切です。特に午前10時から午後3時までは熱中症のリスクが高くなるため注意が必要です。歩く時間として適しているのは、朝6時〜8時、または夕方17時〜19時ごろです。これらの時間帯は比較的涼しく、身体への負担も軽減されます。

また、外出前には天気予報を確認し、気温や湿度、紫外線の強さなども参考にしましょう。帽子や日傘を使って直射日光を避け、こまめな水分補給を心がけながら、安全に取り組むことが大切です。必要に応じて、室内でエアコンを利用した涼しい環境下での軽い運動に切り替えるのも選択肢のひとつです。

中高年・シニアに合った歩き方を学ぶ

年齢とともに関節や筋肉の柔軟性が低下しやすくなり、歩き方にも工夫が必要になります。ウォーキングでは、速さや距離を重視するのではなく、正しい姿勢と安定した歩き方を意識することがポイントです。

背すじをまっすぐにし、視線はやや前方へ。腕は軽く振り、足は無理に大股にせず、自然な歩幅でゆったりと進みましょう。歩きながら姿勢が前かがみになっていないか、足元がふらついていないかなどを意識しながら、体に負担をかけないようにすることが大切です。無理なく続ける目安としては、最初は1日15〜20分程度から始め、体調に応じて少しずつ延ばしていくと安心です。

また、歩行に不安がある方や長時間の歩行が難しい方は、歩行補助具を活用したり、クッション性のある専用シューズといった商品を使用することで、より安全にウォーキングを楽しめます。

夏のウォーキングで気を付けること

夏の時期は気温や湿度が高くなり、体にかかる負担も大きくなります。特に高齢者は体温調節が難しくなるため、事前に対策を立てて安全にウォーキングを楽しむことが大切です。気軽な散歩であっても、暑さへの配慮は欠かせません。

熱中症を予防する

夏場の外出は、思っている以上に体に熱がこもりやすく、特に高齢の方は体温の調節機能が弱くなりがちです。そのため、気温が高い日や湿度が高い日は、無理に外出せず、気候が穏やかな日を選ぶのが理想です。

外を歩く際は、帽子・日傘・冷感タオルなどを活用して直射日光を避け、なるべく日陰を選んで歩くようにしましょう。途中でこまめに休憩を挟むことも忘れず、長時間の無理な運動は控えることが大切です。

こまめに水分を補給する

のどが渇いてからでは遅い、と言われるように、水分補給は先回りが基本です。特に高齢者は水分を欲する感覚が鈍くなることもあるため、外出前・途中・帰宅後と、こまめに水分をとる意識が必要です。

常温の水が基本ですが、大量の汗をかくようであれば塩分やミネラルを含む飲料も効果的。一度にがぶ飲みするより、少量ずつこまめに飲む方が体にやさしく吸収されやすくなります。水分・塩分のバランスにも注意しながら、熱中症対策を徹底しましょう。

食事から必要な栄養を摂取する

適切なシューズ・ウェアを選ぶ

ウォーキング時に足を守る靴は、安全面でも快適さでも大切な役割を果たします。かかとがしっかりと固定され、クッション性に優れた靴を選ぶことで、足や膝の負担を和らげられます。

また、滑りにくく通気性の良い靴底もポイントです。ウェアは吸汗速乾素材のものを選び、風通しが良く明るい色の服装にすると、体温の上昇を防ぎやすくなります。靴下や帽子も含め、全身の装備を整えることが、安全なスポーツ習慣を支えます。

ウォーキングを継続するコツ

ウォーキングを続けるためには、体への負担を減らしながら、楽しみや達成感を感じられる工夫が大切です。日常生活の中で無理なく取り入れることで、習慣として定着しやすくなります。

適切な目標を設定する

長く続けるためには、自分に合った具体的な目標を立てることが大切です。

たとえば「1日15分歩く」「週に3回、近所を一周する」など、無理のないペースから始めましょう。目標が大きすぎると途中で挫折しやすくなるため、「できそう」と思える範囲で設定するのがポイントです。

達成できた日はカレンダーに印をつけたり、記録をつけたりすると、達成感が得られて継続の励みになります。こうした記録アプリやモチベーションを保つサービスを活用するのも効果的です。

転倒リスクを回避する

歩くことが健康につながる一方で、転倒によるケガには注意が必要です。段差の多い場所や舗装が不安定な道は避け、なるべく平らで明るい場所を選びましょう。

また、足元が見えにくい夕方以降の時間帯や雨の日などは無理に外出せず、屋内での軽い運動に切り替えるのも安心です。歩く前に軽く関節を動かしておくことで、体の柔軟性が高まり、転びにくくなります。こうした準備運動は、ケガの防止と継続のしやすさに関連する大切なポイントです。

積極的に休憩をとる

長く歩くことが目的ではなく、「気持ちよく歩き続けられること」が大切です。疲れを感じたら無理せず休憩を取りましょう。日陰のある場所やベンチなどを見つけて座るだけでも、体力の消耗を抑えられます。

また、休憩中に水分をとったり、深呼吸をすることで気分もリフレッシュできます。「休むこともウォーキングの一部」と考え、積極的に取り入れることが継続のコツです。疲労をため込まないことが、ウォーキングを続けられる理由のひとつです。

ウォーキング前後に効果的なストレッチ

ウォーキングの効果をより高め、安全に続けていくためには、運動の前後に適切なストレッチを行うことが欠かせません。筋肉や関節の準備が整うことで動きやすくなり、疲労やけがの予防にもつながります。

ウォームアップで関節をほぐす

ウォーキングを始める前に、体を軽く動かして関節や筋肉を温めておくことで、ケガの予防につながります。特に高齢の方は、朝など体がこわばっている時間帯にはウォームアップが欠かせません。

足首をまわす、膝を軽く曲げ伸ばす、肩や腕を大きく動かすといった簡単な動作で構いません。急に動くのではなく、ゆっくりと関節の動きを確認しながら行うことで、体がスムーズに動きやすくなります。

クールダウンで疲れを残さない

歩き終えたあとは、使った筋肉をしっかりとほぐしておくことが大切です。いきなり止まるのではなく、歩くペースを少しずつ落としていきながら深呼吸をし、心拍数を徐々に整えていきましょう。

その後、ふくらはぎや太もも、背中や腰などをゆっくり伸ばすことで、筋肉の緊張がほぐれ、翌日に疲れを持ち越しにくくなります。体を伸ばしながら大きく息を吐くことで、リラックス効果も高まります。

1人でもできる簡単ストレッチ3選

特別な道具を使わず、短時間で取り組める簡単なストレッチは、習慣づけやすく高齢者にも取り入れやすい運動方法です。ここでは、ご自宅や屋外で1人でも無理なく実践できる、簡単なストレッチを3つ紹介します。

1.アキレス腱ストレッチ

壁に手をついて片足を後ろに引き、かかとを床につけたまま前足に体重をかけます。ふくらはぎの伸びを感じながら20秒キープ。

2.椅子に座って足首まわし

椅子に浅く座り、片足を少し浮かせて足首をゆっくりと10回まわします。左右両方行うことで、関節の柔軟性が高まります。

3.両手を上げて深呼吸ストレッチ

背すじを伸ばして立ち、両手をゆっくりと頭の上に上げて深呼吸。息を吐きながら手をゆっくりおろし、肩の力を抜きます。

さくらリバースの紹介

わたしたち「さくらリバース」では、専門資格を持った専門スタッフが、ご自宅や滞在先まで訪問し、それぞれの方の状態に合わせたケアやリハビリを提供しています。

単に体のケアをするだけでなく、気持ちの面にも寄り添いながら、穏やかな暮らしの支えになれるよう心がけています。

「家でどんなサポートが受けられるのか知りたい」「自分や家族のケアに不安がある」といったお悩みがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。

まとめ

夏でも上手に工夫すれば、ウォーキングは無理なく続けられます。時間帯をずらしたり、水分補給を意識したりと、ちょっとした対策が安心につながります。

健康を維持したい、体力を保ちたい、気分転換をしたい──そんな想いがある方にとって、歩くことは日常に取り入れやすい運動のひとつです。

「何から始めたらいいかわからない」「不安がある」と感じたら、専門家のサポートを活用することも一つの方法です。自分のペースで、できることからスタートしてみてください。

監修:市姫 久春
鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師 株式会社さくらリバース 訪問鍼灸リハビリマッサージ事業部
   

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